某シンポジウム

めずらしく休日出勤。「コトバノチカラとニホンノミライ」と題されたもの(もちろんホントは漢字)に行くだけなんだけど。
パネリストへの質問
1)現在の活字離れについて
2)自身の読書体験
3)小学校から義務化される英語教育について
など。

世論調査によると中高は悲しくなる数字だが小学生の読書習慣は健闘している→朝の読書運動に起因するというのだが、私の時代に朝の読書なんてなくてよかったなあと思う。ああいうシステムは嫌い。ま、東京での取り入れ率は全国最低の29%らしいのだが。
パネリストのハヤシマリコの話が結構おもしろかった。
1)の問いに対して、印税の話から、少し前までは芥川賞作家で初版8000部というので、純文学作家は大変だ〜などと思っていたけれど、今は直木賞作家の初版も10000部程度もザラになってきた。どうしてこの本が思ったほど売れないんだろうという話によくなるが、圧倒的に特に20代の本を選ぶ基礎体力がなくなっていることが理由だろう。そのおかげで、ベストセラーとその他大勢という二極化を招いていると思う。本を選ぶ基礎体力のない人の、大書店でベストセラーを買うという行為によって格差が広がるのだ、と。
自分自身読書好きだし、家には本があふれているのに、娘がまったく本を読まないのが不思議であり、今後の研究対象だと(笑)
あと、他のパネリストが幼児期の絵本読み聞かせ、とくに父親による……を提唱していた。小さいころから想像力を養うことで人の痛みのわかる人間に育つとかなんとか。なんで父親によるべきなのかはちょっとわかんなかったけど。
私は読み聞かせなんてしてもらった記憶はないし、与えられていた本やひとりで読んでいたよ。お話レコード?とか聞きながら。
とはいっても、私も純文学を読む素地はできていないし、本選びの基礎体力もないのは事実だけど、本を読むことに抵抗はないし、想像力もあるとは思うんだけどな(想像力のない人が嫌いだし)。
とにかく、図書館整備の問題もそうだけど、読書推進を組織や法律によって支えていかないとお先真っ暗な国はちょっと情けないよね。