読書の腕前 上達講座

光文社とJPIC主催のイベントに行ってきました。その前に、噴水広場前の児童書売場を冷やかしつつ、知った顔にご挨拶しつつ。。

第1部「愉快な本の愉快な話」と題した読書鼎談。

岡崎武志豊崎由美南陀楼綾繁のお三方で1時間半くらい。
一応書評家というくくりなのかな。豊崎社長があのいつもの調子なので飽きることもなく、またそれぞれがおススメする3冊のススメっぷりがいい。どれも読みたくなるし。
もちろんテンションも選び方も三者三様だし。
ココでの収穫は豊崎社長の「氷山理論」である。ベストセラーは9割以上クズだという話から、例えばなぜ今まで世に出ないようなレベルの小説が本となって流通し、売れてしまうのか。それは水位が下がって、氷山の露出する部分が増えたから、その層にあった作品にニーズが生まれ、その層は人数も多いからそういう結果になるのだと。てっぺんのレベルは変わっていないのだから、バカが増えたってことらしい(笑)ものすごく説得力ありますね♪
これも豊崎社長だけど、10頁読んでおもしろくなかったら寝かせとけ、と。そして毎年1回チャレンジすれば、いつか自分にぴたりと来る日がやってくるらしい。 
ちなみに各氏のおススメ本はこちら。
岡崎武志さんおススメ
黙読の山」「わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい (ちくま文庫)」「千年の祈り (新潮クレスト・ブックス)
豊崎由美さんおススメ
ねにもつタイプ」「ミノタウロス」「マジック・フォー・ビギナーズ (プラチナ・ファンタジイ)
南陀楼綾繁さんおススメ
世間遺産放浪記」「英雄伝説」「梶山季之と月刊「噂」

第2部「読書の腕前を上げなさい」という岡崎武志さんのレクチャー。

最近電車で本を読む人が減っている…携帯ばっかで、漫画を読む人も見なくなった。漫画雑誌を読む人はぜんぜん見かけなくなりましたね。何でだろう。でも今朝自分の乗った電車では本読む人と携帯見てる人と同じくらいだった。あと、いまどきの家に本棚がない。まず本棚を置いて、本をつめていく楽しみを味わおうという提案。
過去のベストセラーを読み直す楽しみという連載(タイトル忘れた)を連載されていて、康夫ちゃんの「なんとなくクリスタル」を例に。ものすごく楽しいには間違いないけれど、他に同じ楽しみ方の出来る作品てなくないか? 他にテレビドラマのノベライズというのもあったけど、目からうろこというほどの話ではなかったかな。
おススメの作家と作品ということで山田太一、山本周五郎(こっちは話が中途半端で残念)を。

感想

なんで子どもの本まつりのイベントでこの企画なのかしら? 楽しかったからいいけど、子ども不在……。
主催が光文社ということで、古典新訳文庫のパンフレットが配られ、1部でもその話題に触れられ、まんまと「神の見た犬」を帰りに購入。しかし、「本が好き!」ぐらい配ってもいいんじゃないの?とちょっと不満。
また、1部は、単純におもしろかったです。2部は、腕前を上げるって感じもなかったかなあ。